新製品のエスプリ PG-1601は6チャンネルの鍼通電パルス治療器。
3チャンネルごとに治療モードが選択でき、2つの部位に異なる治療モードを同時に使用することができます。粘着パッドも使用でき、低周波治療器として最大40mAでの経皮通電が可能になります。また、ACアダプタの他に乾電池での駆動が可能なので、スポーツ現場、往診まで場所を選ばず使用できます…
ここまでの内容だと、それほど魅力的な鍼通電パルス治療器ではありません。
わざわざ新製品として作らなくても… といったかんじです。
しかし、搭載されているプログラムをよく見てみると、ん?ん?んんんんんん??
プログラム2「ヨーロッパで開発された治療プロトコル」?
これは何かとメーカー(伊藤超短波)に聞いてみると、なんとノジェ!ノジェが開発した耳介通電プログラム!73Hzという特殊な周波数で耳たぶに通電し迷走神経を刺激するプログラム。
まだ試したことないですが、日本では間違いなく最新の通電療法になります!
続いて、プログラム3「Surge サージ」
これは所謂EMS。ピコリナ(セイリン)にもありましたが、電圧が弱すぎてEMSとしては使えませんでした。しかし、エスプリは最大40mAなので麻痺等にたいしてしっかりEMSが使えます。
プログラム4「Multi マルチ」
説明の絵柄を見ると「Surge サージ」に似てますが、説明文には「2つの異なる周波数特性を一つのモードに…」とあります。実はこれもこれまでのパルス治療器になかった最新のモードで、二つの周波数の電気を同時に通電するということです。これまでのパルスだと「mix ミックス」という表記で、高い周波数と低い周波数を順番に通電するモードがありました。ほとんどの鍼灸院でこのモードを使っていると思います。3Hzと20Hzのミックスとかで。
この「Multi マルチ」は同時に通電、干渉波のようなイメージになります。まだ体感してませんが、使ってる先生から聴くと、このモードが一番鎮痛効果があるようです。他の治療で取れなかった痛みが、このモードで取れるらしいです。
プログラム5「Burst バースト」、プログラム6「Sweep」はピコリナ(セイリン)にもあるので割愛します。
プログラム7「HAN ハン」
これは初めて見ました。ただ欧米では一番メジャーなパルスのプログラムのようです。調べてみると、
「HAN刺激はハン教授が研究の末たどり着いた鎮痛プログラム。鎮痛に関連する2つの中枢オピオイドペプチドを最大限に生成する周波数(エンケファリンは約120Hz、ダイノルフィンは約2Hz)を発見。さらに、低周波刺激と高周波刺激をそれぞれ 3 秒間切り替え (つまり、2/100 刺激) 、エンケファリン システムとダイノルフィン システムが同時に活性化する強力な鎮痛効果が誘発されるのを発見。
Han, Ji-Sheng (2003) Acupuncture: neuropeptide release produced by electrical stimulation of
different frequencies. TRENDS in Neurosciences. J. 26:1, 17-22」
なるほど、エビデンスベースの鎮痛プログラム。これも大いに期待できそうです。
プログラム8「MCR マイクロカレント」
微弱電流(マイクロカレント)で通電を行える「MCR」モード。ピコリナやラスパエースもMCR鍼通電ができますが、これは6チャンネル。しかも粘着パッドも使えるとなると、6チャンネルの最安微弱電流治療器では!これは鍼灸師でなくても、微弱電流治療器として使えますね!
なんとなんと、いろいろすごい新製品でした。
ぜひ一度お試しください!→ESPRIT エスプリ PG-1601